横浜駅を知る!

横浜駅は、神奈川県横浜市西区高島二丁目にある東日本旅客鉄道京浜急行電鉄と、南幸一丁目にある東京急行電鉄相模鉄道横浜市交通局横浜高速鉄道の駅である。

▼乗り入れ路線
当駅は、日本一多くの鉄道事業者が乗り入れている。乗り入れ路線は東日本旅客鉄道の各線と、東京急行電鉄東横線京浜急行電鉄の本線、相模鉄道の本線、横浜市交通局横浜市営地下鉄ブルーライン横浜高速鉄道みなとみらい線である。

JR東日本の駅に乗り入れている路線は東海道本線根岸線の2路線であるが、運転系統は以下のように多岐にわたっている。

東海道線
横須賀線東海道本線上の専用線路上を走行
総武線快速横須賀線から直通
湘南新宿ライン横須賀線と線路を共用
京浜東北線根岸線:当駅以東で東海道本線電車線、当駅以西で根岸線に乗り入れ
横浜線根岸線横浜線の起点は東海道本線東神奈川駅であるが、一部列車が京浜東北線を通じて乗り入れ
なお、所属線は東海道本線である。またJRの特定都区市内制度における「横浜市内」の駅であり、運賃計算の中心駅となる。
地下鉄の駅番号はB20となっている。

▼駅構造
ホームは多くが南北方向に伸びており、地上は東寄りから京急線とJR線のホームが並ぶ。かつては東急線もJR線脇の地上2階部分に並行して高架ホームがあったが、みなとみらい線との相互直通運転開始を機に地下5階へ移転した。また、相鉄線横浜市営地下鉄線はこれらの路線の南西側にホームがあり、相鉄線はJR線の脇、地上2階にホームがあり、南方向へ伸び、横浜市営地下鉄は南寄り地下3階に概ね東西方向へホームが伸びる。

地下1階部分では、自由連絡通路「きた通路」「中央通路」「みなみ通路」が東西に貫き、「きた東口(A・B・C)」「きた西口」「中央東口」「中央西口」「みなみ東口」「みなみ西口」の6か所の出口がある。また、地下2階部分の東急線みなとみらい線ホーム上には南北自由通路があり、これらの通路を結んでいる。

東急東横線の旧駅および高架線撤去工事によって西口付近では工事中の箇所があり、旧東横線付近の通路が狭められている。このため、朝のラッシュ時は相鉄および市営地下鉄から東急・JR・京急への乗り換え客を捌き切れない状態に陥っており、緊急措置として店舗の閉店時間は締め切りになっている一部の通路を開放し、工事の影響を受けていない別の通路への誘導を図っている。なお工事終了時には、この取り扱いも終了される見込みである。

ちなみに、横浜駅は工事完成前に次々と工事が行われるため、実質1915年の開業から現在に至るまで、一度も横浜駅の工事計画が完全に完成したことはない。

JR東日本
横浜線の電車が昼間1時間に6本、当駅3・4番線を経由して桜木町駅まで乗り入れているが、朝夕は毎時1本程度の磯子/大船直通列車を除いて基本的に東神奈川発着となっており、同線利用客は京浜東北線に乗車して同駅での乗り換えが必要となる。横浜線は8両編成と京浜東北線に比べて短く、ホームの北側に停車しないため、横浜線直通電車か今度の電車の最前部を表示する電光表示板が設置されている。なお、季節によっては土曜・休日に同線経由で当駅と松本駅を結ぶ特急「はまかいじ」号が運転される。

横須賀線ホームは10番線の一部が神奈川区に跨っている。このホームは湘南新宿ラインの運行開始後から2方向の乗客がホーム上で待機するようになったため混雑の激しい状態が続いている。このため旧東横線のホームと高架橋を撤去した跡地を利用し、ホームを約2倍に拡幅、相鉄線横浜市営地下鉄線との乗り換えを考慮してホームを南へ30メートル移動する工事が進められ、2010年4月24日夜から25日朝に一部列車を運休して線路切り替え・ホーム拡幅工事が行われた。ホーム拡幅後、上り「成田エクスプレス」の停車位置がホームの一番東京寄りからホーム中央付近に変更された。

優等種別でも終点まで各駅に停車する列車が存在するが、それぞれ案内が異なる。京浜東北根岸線、横浜・根岸線の快速は、大船方面は終点まで各駅に停車であるため、「各駅停車」と案内される。東海道線快速「アクティー」は東京方面は終点まで各駅に停車するが、「普通」とは案内されずにそのまま「快速『アクティー』」と案内される。湘南新宿ライン東海道線直通快速は、保土ヶ谷駅・東戸塚駅を通過するため「快速」と案内されるが、戸塚から先は各駅に停車するため、「戸塚から普通」とも案内される。

東京急行電鉄横浜高速鉄道
地下5階にある島式ホーム1面2線を有する地下駅。東急と横浜高速鉄道共同使用駅で、東急が管轄している。東横線渋谷寄りにシーサスポイントがあり、東横線またはみなとみらい線内の不通時などの非常時に使用される。下り最終列車のみ当駅止まりであり、列車到着後ホームに夜間留置され、翌朝当駅始発の下り列車となる。

駅長所在駅。横浜管内として当駅から東白楽駅までを管理している。

改札は地下3階に2か所あり、渋谷寄りから正面改札と南改札となっている。地下1階への出入口ごとおよびフロアごとにそれぞれ3色のアクセントカラーを設定している。フロアごとのアクセントカラーの色は地下2階がオレンジ色、地下3階が緑色、地下5階が水色、出入口ごとのアクセントカラーの色は北口が緑色、中央口がオレンジ色、南口が水色となっている。ホーム7号車付近にはエアコン完備の待合室が1か所設置されていたが、2008年6月に撤去された。また改札内には売店が2か所あるが、横浜高速鉄道の資本関係により、東急系での企業でなく京急系の京急ステーションコマースに運営を委託している。

ホームと改札との間には、階段のほかにエレベーターとエスカレータが設置されている。エスカレータは4か所あり、改札寄りは階段と並行して上下各1組、中程は上下各2基となっている。また、通常より若干速いスピードで運転される事があり、その際の入口に「高速」を表記している。改札階においては、階段・エスカレータとも4か所すべてが同じ方向を向いている。改札外のエスカレータは改札階の地下3階と南北自由通路の地下2階の間は3ルートともある。当初は地下2階と地下1階の間は中央通路と南改札を結ぶルートのみにあり、ほかの2ルートは工事中であったが、2007年11月までにすべてのルートにエスカレータが設置された。なお、南北自由通路を経由すれば中央通路と正面改札の間も階段を使わない移動は可能である。央通路側には同年春頃に1階 - 地下1階を結ぶ18人乗りのものが設置されたが、これのみ管理は横浜市が行っている。